Dr.神津の健康倶楽部

これまでは、病気にかかったら病院に通う、薬を処方してもらう・・・と病気の治療が重要とされていました。しかし、原因のわからない病気は未だ多く存在し、病気の治療から予防へと注目は移り始めています。
病気を予防するには健康な生活を送ることが大切ですよね。
ここでは、「よりよく生きる」ために日々の生活を考えていきます。

[第24回 旬は夏でも冬に食べる野菜]

冬至の日に食べると風邪や中風にならない、と言われる食材(野菜)があります。それは何でしょう?
本来は夏の野菜ですが、傷をつけなければ長期保存にも耐えられる野菜です。
上の問題の答え……それは「カボチャ」です。

現代でこそ野菜は1年中食べられますが、冷蔵庫などの長期保存の手段のない時代、保存にも強い野菜であるカボチャは、冬の野菜が不足する頃には貴重なビタミン源だったのでしょう。

■免疫力強化

風邪の原因の一つに、免疫力の低下が上げられます。不規則な生活や偏った食生活で栄養バランスが崩れると、免疫力が低下するのは既に周知の事です。
その免疫力を向上させる成分に、β(ベータ)カロテンがあります。
カロテンとは、カボチャの黄色い色の元となる成分です。カロテンには細胞や粘膜を強化し、免疫力を高める作用があります。この作用から、風邪や感染症の予防に有効なのです。
カロテンは体内でビタミンAに変わる物資で、プロビタミンAとしても知られます。
ビタミンAは夜盲症(とりめ)の予防の他、視力の回復、皮膚細胞や粘膜を強くする成分でもあります。
そのため、冬季のビタミンAの補給、及び他の野菜不足を解決するのにも有効です。
またカロテンには、老化防止の作用があるとされ、がんを防ぐ作用もあるとされています。カロテンの老化防止やがん抑制能については、まだ研究段階です。

■老化防止のビタミン

ビタミンEは老化防止に優れ、シミ・しわを防ぐ効果があると言われています。老化防止ですから、更年期によるのぼせ、肩こり、腰痛などの諸症状の緩和などにも良いようです。
ビタミンEは17mgの摂取で、生活習慣病の一因とされるLDコレステロールの酸化を抑制する、と知見のある成分です。
カボチャにはビタミンEが、100gあたり5.1mg含まれています。「栄養機能食品」いわゆるサプリメントとしての使用できる量は、3mg~150mgとされています。この事からも、カボチャに含まれるビタミンE量がどれだけ多いかがわかります。

■植物繊維

以前にも別の食材で出てきていますが、カボチャにも植物繊維は豊富に含まれています。
植物繊維は腸の働きを促進させ、便秘を改善・予防し、大腸がんや糖尿病の予防に効果を発揮します。

■実は種子も健康に善し

調理の時には捨ててしまう種子ですが、実は種子にも色々な健康への効果があります。
種子はたんぱく質、カリウム、鉄を多く含み、特にコレステロールを下げるリノール酸が含まれています。リノール酸は最近、生活習慣病の予防やメタボリックシンドロームの解消に期待を持たれている成分です。

■終わりに

カボチャは普通に調理しても甘味が強く、消化も良い食材です。熱をかければとても柔らかくなるので、歯の弱い高齢者や子供にも無理なく食べることができます。
毎日とは言いませんが、食卓に並べるおかずのレパートリーの上位には入れていただきたい食材です。

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