Dr.神津の健康倶楽部

これまでは、病気にかかったら病院に通う、薬を処方してもらう・・・と病気の治療が重要とされていました。しかし、原因のわからない病気は未だ多く存在し、病気の治療から予防へと注目は移り始めています。
病気を予防するには健康な生活を送ることが大切ですよね。
ここでは、「よりよく生きる」ために日々の生活を考えていきます。

[第9回 ブロッコリーはエライ!]

■発芽野菜(スプラウト)はガンに効く?

『スプラウト』と言われても、ぴんとこないかもしれません。平たく言えば、植物の新芽のことですが、日本では『食用野菜の新芽』として定着しつつあるようです。『もやし』や『かいわれ大根』を例にすれば、もっとわかりやすいでしょう。最近では、ソバやブロッコリーの新芽野菜なども市場に出回っています。
今回は、最近の新しい種類のスプラウトから、ブロッコリー・スプラウトを紹介します。というのも、ブロッコリーの新芽に大量に含まれる成分で、なかなか興味深い報告があるからです。
その成分とは、『スルフォラファン(sulforaphane)』と言います。
キャベツやカリフラワー、ブロッコリーなどアブラナ科の辛味の成分で、新芽の方が成熟した野菜より多量に含んでいると言われています。この辛味成分が、実はガン予防に効果があるのではと、期待が高まっているのです。
そのメカニズムについては、まだまだ研究の余地があります。が、ガンの予防効果が期待できそうな報告は、すでに国際的な科学雑誌で取り上げられています。この報告の要旨は、「ガン原体の活動が、スルフォラファンにより抑制された」ということです。スルフォラファンと制ガン作用との関係は、今後の研究が待たれます。

■スプラウトの栄養価は、成熟野菜の20倍?!

ブロッコリーの新芽を摂取すると、胃潰瘍や胃ガンの原因と考えられているピロリ菌(ヘリコバクター・ピロリ)を殺傷し、胃潰瘍や胃ガンの発生率が減少するという報道もあります。この時に摂取された量は一日70gとありますから、サラダの飾りで摂る量としては、ちょっと多すぎるかもしれません。
もちろん、ブロッコリー・スプラウトに含まれる成分は、これだけではありません。おなじみのビタミン類やミネラルも多量に含まれており、その栄養価は成熟野菜より高いとされています。一説では、スプラウトの栄養価は20〜50倍も高いと言われています。
デパ地下やスーパーに行ったついでに、いちど求めてみてはいかがでしょうか。

2005年12月掲載

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