Dr.神津の健康倶楽部

これまでは、病気にかかったら病院に通う、薬を処方してもらう・・・と病気の治療が重要とされていました。しかし、原因のわからない病気は未だ多く存在し、病気の治療から予防へと注目は移り始めています。
病気を予防するには健康な生活を送ることが大切ですよね。
ここでは、「よりよく生きる」ために日々の生活を考えていきます。

[第3回 海産物を食べて元気モリモリ]

日本は四方を海に囲まれ、海産物を栄養源として摂取するには非常に恵まれた環境です。しかも、日本人は魚が好きです。
今回は海産物にスポットを当て、得られる栄養成分(EPAやDHAなど)について特集しました。

■DHA(ドコサヘキサエン酸)

DHAはサバやサンマなどの青背の魚の脂肪に多く含まれる脂肪酸で、不飽和脂肪酸の中のα-リノレン酸系のものです。

DHAが「健康食品」といわれるのは、次の理由からです。

脳には出入りできる物質が限られていて、血液脳関門というところで、余分なものを通しません。しかし、DHAは栄養素として通り抜けることが出来ます。DHAは脳内で神経細胞の突起の成長を促し、脳細胞間の情報伝達物質のやりとりを活発にします。 その結果、脳細胞の減少を少なくして、記憶力や知能の発達・向上に役立つことになります。

■EPA(エイコサペンタエン酸)

EPAもDHAと同様、他価不飽和脂肪酸と呼ばれる脂肪酸の一種でα-リノレン酸系に属します。 EPAは血液をサラサラにして、血栓を防ぐ働きがあります。さらに、中性脂肪の上昇を抑えます。コレステロール値もわずかながら抑えます。

  • ・ 含有食品 … ハマチ、マイワシ、ホンマグロ(トロ)、サバ、ブリ、サンマ、ウナギ蒲焼
  • ・ 予防および効果 … がん予防、高脂血症、動脈硬化、虚血性心疾患、糖尿病、アレルギー性疾患、リウマチ

■コラーゲン

コラーゲンは体を構成するタンパク質の30〜40%を占め、組織の形成や機能を正常に保つために必要な成分です。
細胞と細胞をつなぎ、関節にも多く含まれています。コラーゲンは加熱するとゲル化する食物繊維の一種でもあります。
体内では軟骨細胞や繊維芽細胞などの特殊な細胞でしかつくられず、十代後半をピークに加齢とともにコラーゲンを合成する力が衰えていきます。そのため、コラーゲン含有食品を積極的に摂らなければなりません。
フカヒレや鶏ガラのスープ、鶏手羽肉、牛すじの煮込み、魚の煮こごり、ゼラチンなどの料理がおすすめです。

  • ・ 含有食品 … フカヒレ、カレイ、エビ、貝類、ナマコ
  • ・ 予防および効果 … がん予防、皮膚や骨の老化防止、関節痛、動脈硬化、目の障害

■グルコサミン

グルコサミンは動物の軟骨などに含まれているもので、キトサンを構成する単糖です。カニやエビなどの甲殻類を形成するキチンに多く含まれています。 人体にも糖蛋白の成分として、心臓弁、爪、軟骨、靱帯などに存在しています。

  • ・ 予防および効果 … 関節痛、神経痛

■アルギン酸

コンブやワカメ、ヒジキ、モズクなどに含まれる水溶性の食物繊維でヌルヌルとした粘性を持つ多糖成分です。血圧降下作用があります。

  • ・ 含有食品 … 海草類
  • ・ 予防および効果 … がん予防、便秘予防、高血圧、糖尿病、コレステロールの低下

■フコイダン

コンブやワカメ、ヒジキ、モズクなどのヌルヌル成分(多糖類)で水溶性食物繊維の一つです。 優れた抗がん作用があり、コレステロールや血糖の上昇を抑える働きがあります。

  • ・ 含有食品 … 海草類
  • ・ 予防および効果 … がん予防、がん細胞の自滅、便秘、高血圧、糖尿病、コレステロールの低下、抗潰瘍作用
  • (参考:家庭薬新聞)

    2005年6月掲載

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